2012年11月22日木曜日
目指すのは「適度に混んでる待合室。」
まったく誰も待っていない待合室があったとします。患者さんはこのクリニックに入れば、すぐ診察してもらえるでしょう。しかし、もしあなたが患者だとしたら、ちょっと不安だなと思わないでしょうか?
また、患者があふれ椅子が全部埋まっている待合室があったとします。このクリニック入れば立って待つのか、また、その後座れたとしても、どのぐらい待たされるのか。もしあなたが患者だとしたら、ちょっと不安だと思わないでしょうか。
患者の目線からすると、理想的なのは、「適度に混んでる待合室」です。もしかしたら、病院・クリニックの目線からしても理想的なのは、「適度に混んでる待合室」かもしれません。しかしそうだとしても、都合よく「適度に混ませる」ことなんてできないだろう、というのが常識的な考え方ではないでしょうか。
しかし、こう考えると、可能性はあるのではないかと思っていただけるかもしれません。
待合室の10個の椅子に、会計待ちが2名、診察待ちが3名。実は、オンラインで5名が待っていますが、その人たちはそれぞれ、10分前まで近所や自宅で時間を調整しています。1名診察が終わるごとに、メールが届き「あ、そろそろ。」と次の患者がクリニックに入ってきます。まさに「適度に混んでいる。」しかも「一定に混んでいる。」状態です。
ここに、新しい患者さんが予約なしで入ってきた場合、実は8人待ちなので、ネットで予約をしている人達が後から入ってきて、順番を抜かされたように感じてしまいます。この点は、受付時に全部で8人待っている旨伝え、約30分ぐらいかかるなどと説明する必要があります。患者さんの症状にもよりますが、それであれば「外で時間をつぶして待とう。」となるか「ここで座って待とう。」となるか、「30分待つなら別の病院を探そう。」となるかはわかりません。ただ、「入る前に諦める」ということは無くなると思います。
当然この状態を常に維持することはできませんが、病院予約システムを利用することによって「適度に混んでる待合室」を目指すことは、それほど非現実的な考えだとは思いません。
■適度に混んでいる待合室のメリット
1.飛び込み患者があきらめないで入ってきてくれる
2.待合室の混雑が緩和され、待っている人のストレスが緩和される
3.院内待ち時間が減る
(自宅や、近所で直前まで時間を調整できる)
4.院内感染リスクが下がる
(待合室の滞在時間が減るため)
5.駐車場などがいっぱいになる可能性が減る
6.待ち時間に対するクレームが減る
(院内待ち時間が減るため)
7.受付スタッフの負担が減る
(来院処理業務の平準化、時間確認やクレームの減少)
このように、院長にとっても、受付スタッフにとっても、患者にとっても嬉しいことしかありません。後は実現できるか否かだけです。
病院予約システムを導入して、「適度に混んでる理想的な待合室」を目指してみませんか?
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関連記事: 病院予約システムが取り除くことのできる限界
関連記事: 動物病院予約システムを使うとこうなる(順番待ち版)
ワード: 待合室、待ち時間、混雑、短縮、順番待ち、システム、病院予約システム
2012年10月29日月曜日
予約管理表のテンプレート(無料)|医療・病院・クリニック
病院・クリニックの予約管理を紙で行う場合の書式の雛形を作成しましたのでUPします。
医療機関それぞれによって、診療時間や単位時間あたりの診察枠数が違うと思いますので、汎用的な書式として作成しています。エクセルファイルをダウンロードしていただき、テンプレートを貴院に合うように修正してご利用ください。
当然、無料です!
■ 予約管理表のテンプレート1
(単位時間あたりの患者数が多い病院・クリック)
■ 予約管理表のテンプレート2
(単位時間あたりの患者数が比較的少ない病院・クリニック)
【参考】 診療予約システムの予約管理画面イメージ
▲診療予約システム「診療予約2013」の画面
関連記事: 予約管理のデジタル化 ~診療予約システムの活用方法~
ワード: 予約表、予約票、受付票、医院、無料、ダウンロード、テンプレ、フォーマット
2012年10月18日木曜日
病院予約システム|患者の年代別ネット利用率
前回、病院予約システムと予約方法についてのエントリを書きました。
その中で、3種類の方法(下のA~C)のメリット・デメリットをあげて比較しましたが、どの組み合わせで利用するのがよいのかについては、病院・クリニックの状況によりケースバイケースだと書きました。
A. 電話予約(スタッフが受付け)
B. 電話予約(システム自動応答)
C. ネット予約
今回は、その際にキーワードとしてふれた、「患者のネット利用率」についてまとめたいと思います。「患者のネット利用率」とは、文字通り患者さんの何%がインターネットを利用しているかということです。
診療科目や病院の立地によって患者さんの層は違うと思いますが、まずは下記「インターネット利用の年齢階層別状況」のデータをご覧ください。総務省が2012年5月に発表した最新の調査結果からの抜粋になります。
(URL: http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/120530_1.pdf)
49歳まではどの年代も95%前後で高い利用率となっていますが、50歳以上になると、ネット利用率が下がっていきます。また、この10年で、各年齢ごとの利用率も上昇してきましたし、それぞれの世代が歳をとってグラフの右側に移動していきますので5年後、10年後には高齢者にも圧倒的にネットユーザーが多くなることも読み取れます。
説明のため、ここでは3つのケースに分けて考えてみたいと思います。ここでは、わかりやすさを重視し、極端なケース設定もしていますのでご了承ください。
■ ケース1 「患者は60歳以下がほとんどの病院・クリニック」
(例: 小児科、産婦人科、オフィス街の病院・クリニックなど)
結論から言うと、電話自動応答は必要ないと思います。
この年代層は、ネットの方が便利だと思っている人のほうが圧倒的に多いです。また、忙しい世代なので、移動中や夜間に予約できるネット予約は大変喜ばれます。
■ ケース2 「患者の半分が、60~70歳の病院、クリニック」
(例: 高齢者が多いエリアの病院・クリニック)
60~70歳の患者の65%がネット利用者だとした場合、患者全体に占めるネット利用者の割合は、80%程度となります。(半分が95%利用、残りの半分が65%利用で計算)
電話自動応答システムを検討する場合、5人に1人が必要としていることになります。これであれば自動応答を使ってもいいのではとも思えますが、逆にこのように考えることもできます。
「5人に4人がネット利用してくれれば、残りの人は通常の電話予約(スタッフ受け)でいいのではないか?」
本来の目的は、受付スタッフの電話対応の負荷を減らしたり、患者さんにより便利に予約してもらえる選択肢を増やすことです。であれば、ネット予約でかなりの数の方が予約してくれているなら、すでに十分に目的を果たしていると言えるのではないでしょうか?
ちなみに、音声自動応答システムを入れる場合、通常の電話に「予約の電話」が入ってこないように、通常の電話を使えなくしたり、番号を大きく公表しなくしてしまいます。これは、通常の電話があると、患者さんはそちらの方が便利と思い予約電話を掛けてしまうので、その対策が必要になるからです。
そう考えると、5人に1人のために自動応答システムを使うことは、デメリット(ちょっと相談したいのにできない、どこに架けて掛けていいかわからない→不便なクリニックだと思われる)のほうが大きいと思います。
■ ケース3 「患者がすべて60歳以上の病院・クリニック」
この場合でも、患者のネット利用率は50~60%です。特筆すべきは70歳代のネット利用者の伸びです。この2年で32.9%が42.6%になっています。65~69歳が60%使っていますので、そこまで毎年上がっていくことが読み取れます。
今までは、このような病院・クリニックでは間違いなく病院予約システムを検討しなかったと思います。しかし、この利用率であれば使ってもいいかなと思わせるレベルになってきました。もっとも、このような患者層の病院・クリニックでは予約制ではなく順番待ち制をとることが多いので、今回のエントリの対象ではないかもしれません。
以上、書いていても意外でしたが、年齢を問わずかなりの方が、ネット利用者の時代になったのだなあと思います。仕事でPC・携帯を使っていなかった私の親(60代)も、今では携帯とiPadを使っていますので、確かにみんな使えるよね・・・という気もします。
関連記事: 病院予約システム ~3つの予約受付方法、どれを選ぶ?~
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キーワード: 病院予約システム、年齢、年代、高齢者、携帯、普及率、電話、ネット
2012年10月12日金曜日
病院予約システム|3つの予約受付方法、どれを選ぶ?
予約制で病院・クリニックを運営する場合には、下記の3つの中から貴院にフィットするものを取捨選択・組み合わせて利用することになります。
A. 電話予約(スタッフが受付)
B. 電話予約(システム自動応答)
C. ネット予約
今回は、それぞれのメリット・デメリットをまとめることによって、どの方法をとるのが貴院にとって最適かを判断する際の参考になればと思います。
A. 電話予約(スタッフが受付)
システムを導入しない場合は、電話で予約を受付けることになります。当然、診察後の次回予約などもあるので、必ずしも電話には限りませんが、システムを介さず受付スタッフが予約を受付ける方法です。
〇メリット
・患者がはじめての貴院にコンタクトする「予約」の段階で、生身の人間が対応できることによる安心感・イメージの向上。
・込み入った予約(複数名、症状の相談)に柔軟に対応できる。
・システムの導入費用などが必要ない。
×デメリット
・「来院受付」と「予約受付」の兼務によるロス、ミスの発生。
(電話に出られない、受付業務が止まるなど)
・電話が混み合い、繋がらなくなった場合に機会損失が発生する。
・病院の受付時間中にしか予約を受け付けられない。
B. 電話予約(システム自動応答)
病院予約システムの中には、予約電話をシステムが自動応答し受付けるオプション機能を用意してるものがあります。
〇メリット
・ インターネットを使えない人でも24時間予約ができる。
・ その分の受付スタッフの負担が減る。
×デメリット
・ 電話自動応答を使うということは、通常は一般電話は使いませんので、Aのメリットを諦めることになる。
・ 上記に関連し、自動応答での予約にはとても時間がかかるので(1~2分ぐらい)、一般の人、急いで予約を取りたい人が面倒で使いにくくなる。
・ システムに費用がかかる(通常のシステム費+オプション費用が発生)
C. ネット予約
病院予約システムの基本機能。患者が携帯、PCから24時間予約ができるようになります。
〇メリット
・携帯、スマホ、PCの使える人なら24時間いつでも予約ができる。
・同時に何人も予約ができるので、機会損失が発生しない。
・その分の受付スタッフの負担が減る。
×デメリット
・複雑な予約を受けられない病院予約システムがある。
・システム費用がかかかる。
以上のように、当然どの方法もメリット・デメリットがあります。
ひとつ言えることは、Aの方法でうまくいくならそれにこしたことはないということです。やはり、電話をしたときに病院のスタッフが丁寧かつ柔軟に対応してくれるほうが、ネット予約や電話自動応答より安心感があります。(おそらくこれは、老若男女とわずそう感じるのではないでしょうか?)
ただ、スタッフの人件費はシステムの費用に比べて高いので、簡単に1人増やすといったことができません。また、システムのように24時間ずっと働いてもらうこともできません。
病院予約システムを導入することによって、スタッフを追加することなく予約受付業務を軽減することができれば、スタッフはとても仕事がしやすくなるはずです。また、患者さんも「24時間予約」や、「予約状況の可視化」などのメリットを実感し、すごく喜んでくれるでしょう。
一方、Aのスタッフによる電話受付だけの運用では、来院受付や会計業務に支障や遅れが出る場合には、病院予約システムを利用する価値があると思いますが、BとCはどちらを選べば良いのか、それとも両方必要なのかといったところはそれぞれの病院・クリニックの状況により違ってくると思います。
ここで知りたくなるのは「患者さんのネット利用率」だと思いますが、
この話は、データを交えてまたの機会に書きたいと思います。
2012年8月28日火曜日
病院予約システム 比較一覧サイトのご紹介(2013年度版)
病院予約システムは、さまざまなメーカーが開発しています。
一覧で見られるサイトを見つけましたので、
ご紹介させていただきます。
病院予約システムの比較一覧サイト
http://homepage3.nifty.com/TOKU/rececom/reservation.htm
おそらく主要な病院予約システムは、
こちらにすべて網羅さていると思います。
・予約管理の効率化(紙の運用の限界、拠点間での予約管理など)や
・携帯予約、WEB予約による患者サービスの向上、
・院内待ち時間の最小化 のために
いくつか比較して、検討してみてはいかがでしょうか?
きっと患者さんも喜んでくれると思います!
キーワード: 医療機関,病院予約ソフト,病院予約システム,比較サイト,シェア,有名,
2012年8月9日木曜日
病院予約システム|その機能、MUST?WANT?
病院予約システムを検討されている方のほとんどは、はじめて病院予約システムの導入をされるお医者さまです。すなわち、新規開業に合わせて検討されるか、開業後しばらくして受付の負荷低減や、患者さまへのサービスとして導入を検討されます。
一方で、病院予約システムは使っているが、何らかの理由により乗り換えたいという病院・クリニックもあります。導入時には、「これで大丈夫。」と思って導入した病院予約システムが、しばらくして、「これでは駄目だ。」となってしまったということです。
あり得る理由としては下記のようなことが考えられます。
1.導入当時とクリニックの予約運用が変わった
・ 受付方法を見直した(順番待ち、時間指定予約、複合)
・ 受付方法は変えず、細かいルールを変更したいがシステムが対応できない。
など、導入当時は問題でなったことが問題になるケースです。
2.システムが古くて使いづらい
・ 今となっては処理速度が遅く感じる
・ 画面が古く、ユーザーインターフェースが悪い
・ 新しい機器で使えない、使いにくい
(新OS、スマートフォン、タブレット端末etc)
導入当初は最新のシステムでも、年月が経てば古くなります。毎日使うものなので、少しの欠点が「これでは駄目だ。」に変わることもあります。
3.元々やりたいことができなかったが、導入してしまった
1と2は、仕方がないとも言えますが、この3はもしかしたら、導入時に避けられたかもしれません。
・ 病院予約システムの導入時に、本当にやりたいことがわかっておらず
言われるままに対応していないシステムを選んでしまった。
・ やりたいことははっきりしていたが、
費用等の問題で対応していないシステムを選んだ。
運用してみて、やはりできないと困ることに気づいた。
というようなケースです。
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病院の予約受付の運用は、千差万別であり、完全にすべてに対応できる予約システムはおそらくありません。
そういう意味では、診療予約システムを導入する際に、「本当にやりたいこと(MUST)」を明確にし、「できればやりたいこと(WANT)」と区別して検討をする必要があるでしょう。そして、MUSTができないシステムは、安くても、説得されても、見送るべきです。
一方で、突き詰めて考えると、MUSTは意外に少ないのも事実です。MUSTかどうかは、「患者目線」で考えたときにどうなのか?を考えることでクリアになっていくことが多いです。あるいは、実際に運用する「受付スタッフの目線」ではどうなのか?を考えることでもクリアになっていきます。
一番問題なのはMUSTとWANTを混同してしまい、WANTを優先し、MUSTを妥協してしまうことです。この場合には、残念ながら3のケースが起こってしまうでしょう。また、WANTをたくさん満たすからといって、その分を費用を払う必要があるのかという点も、コストパフォーマンスを考えた場合に出てくる問題だと思います。
導入する前にも、導入してからも MUSTとWANTを区別して病院予約システムの検討、運用、見直しをすることが大事だと思います。
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関連記事: 病院予約システムが取り除くことができる限界
関連記事: 病院予約システムの価格と価値
キーワード: 病院予約システム、機能、基準、必須、不要
2012年7月27日金曜日
病院予約システム|予約管理のデジタル化
病院予約システムの導入をされる病院、クリニックには
大きく分けて2つのパターンがあります。
A. 予約管理をデジタル化したい
(紙の予約表ではなく、パソコンで予約管理したい)
B. ネットで予約受付できるようにしたい
(携帯・スマホ、パソコンからの予約を自動受付したい)
Bのネット予約受付を可能にするためには、Aの予約管理のデジタル化が必要になります。予約管理のデジタル化とは、院内で紙の予約表を使わずに、PC上の予約表で、予約を一元管理することです。
今回は、予約管理のデジタル化に絞ってメリット、デメリットをまとめてみたいと思います。
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1.紙の予約表のメリット・デメリット
メリット
・ 誰でもすぐに利用できる
・ 短期の検索性に優れている(1週間前後の検索速度が速い)
・ 工夫次第でイレギュラーな情報も書き込める(柔軟性が高い)
デメリット
・ 複数の場所で利用しづらい
(情報共有に限界がある。リアルタイムで共有できない。一元管理できない。)
・ 使い捨ての情報になる(後で分析などがしづらい)
・ 紙の大きさが決まっているので、
病院の規模、運用方法等によっては見づらくなってしまう。
以上のように、IT化が進んだ現代においても、紙で管理するメリットというのは侮れません。
ネット予約を検討していない場合や、複数の場所(受付、診察室、院長室など)で予約表を利用・受付したい場合以外は、あえてデジタル化する必要は無いかもしれません。
2.デジタルの予約表のメリット・デメリット
メリット
・ 複数の場所で利用できる(リアルタイムで情報共有)
・ 患者からのネット予約を受付けることができる
・ 患者検索などの便利な機能があり、慣れると業務効率向上が期待できる
デメリット
・ 操作方法を覚える必要がある
・ 病院予約システムの仕様にない情報等が記載できない
※メモ機能などで代用はできる
・ 機器に依存する(機器の故障など、一時的に使えない可能性がある)
デメリットについては、パソコンを使う以上避けて通れない問題です。ただし、パソコンやネット環境は10年前と比べると圧倒的な進化を遂げており、故障や通信不良などでのトラブルはかなり少なくなったと言えます。
また、メリットに関してですが、複数の場所での情報共有を行うには、病院予約システムは必須だと言えるでしょう。紙で運用するのは、リアルタイム性を欠くためどこかでミスを生みますので本来あるべき姿とは言えません。
以上のように、紙の予約表、デジタルの予約表はそれぞれにメリット、デメリットがありますが、複数の場所で、予約を管理したり、受付する場合は、病院予約システムの導入が必要だと思います。
ネット予約をせず、予約管理のデジタル化に特化するのであれば、
・ シンプルで使いやすいシステム、
・ 初期費やランニングコストの低いシステム
が、第1候補になると思います。
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関連記事: 診療予約システムが取り除くことができる限界
キーワード: 病院予約システム、予約管理、予約表、共有、一元管理、PC、ソフト、医療機関
2012年7月25日水曜日
病院予約システムが取り除ける限界
― システムを導入するだけでは、何も変わらない。
システムによって取り払われた限界に合わせて、今までの運用のルール、習慣、考え方を含めて変えることによってはじめてシステムを導入した効果が現れます。
エリヤフ・ゴールドラット博士の著書「チェンジ・ザ・ルール(原題:Necessary But Not Sufficient)」には、上記のごとく、システムは限界を取り除くために必要ではあるが、導入するだけでは十分ではないという考え方が紹介されています。
病院予約システムが取り除くことができる限界とは何か?あなたの病院・クリニックで「やりたかったけどできない」、「知りたいけどわからなかった」ことはありませんか?
取り除ける限界その1
「24時間予約受付、または受付オープン前のネット順番待ち」
受付のスタッフが院内にいなければできなかったことを、病院予約システムが行ってくれます。
通常は直接来院される患者さまと、ネットで順番待ちされる患者さまの間で差をつけるのは好ましくないかもしれませんが、あえてネットを優遇することで、「全体で見たときの、のべ待ち時間の短縮」や「時間帯別混み具合の標準化」などの効果が得られるケースもあります。
また、本当はインフルエンザの時期だけ予約制をとりたいが、通常の順番待ち受付で忙しく、電話応対ができない等の理由で見送っているケースなどでも、病院予約システムを入れることによって
スタッフに大きな負担をかけることなく患者・クリニック双方にとってメリットのある仕組みを提供することができるかもしれません。
取り除ける限界その2
「待ち時間の見える化」
来院時間と診察開始時間の差を記録することによって、待ち時間を計測し、「見える化」することができます。
本当に3分~5分で診察できているのか?できていないとしたら、何が原因なのか。よくできた病院予約システムでは、分析により原因のヒントを示唆してくれるものもあります。
当然、患者さまにも「待ち時間を見える化」することでおおよその待ち時間がわかるようになるため、不必要にイライラしたりすることがなくなります。
必要悪としての「待ち時間それ自体」より、「どう待っていただくか、そのために病院・クリニックとして何をするか」が重要です。
取り除ける限界その3
「待ち時間を「院内待ち時間」と「院外待ち時間」に分割する」
待ち時間の見える化の応用として、診察開始予定時刻10分前までぐらいは、自宅待機、または、病院外で時間を使っていただくということもできます。
多くの病院予約システムが「もうすぐ診察お知らせメール機能」を持っているため、患者さまは必ずしも病院内で待つ必要がなくなります。診察待ち、会計待ちでただでさえ混んでいる待合室にいるよりも、自宅や外で時間を使えたほうが、患者さま、病院・クリニックともにメリットがあります。また、患者さまの駐車スペースなどの効率的な利用にもつながります。
以上、病院予約システムの導入によって変えられることをあげました。
実際の導入においては、システムが取り払うことのできる限界に合わせて、もともとあったルールや習慣、考え方などを変えることによって、患者さま、病院・クリニックの双方のさらなるメリットにつながると考えます。
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2012年7月12日木曜日
病院予約システム|値引きという裏切り
システム料金の値引きとは、どういう意味を持つのでしょうか?
システム会社から見たときの「値引き」とは、もともと見込んでいた利益を一方的に削ることといっても過言ではありません。
前回の記事にも書きましたが、システム料金の多くは、開発にいくらかかったかではなく、「システム会社全体が抱えるコスト」をベースに算出されることが多いです。
これは、労働集約型の業種の多くがそうで、例えば近所のパン屋さんのパンには、材料費のほか、それを作る人の人件費はもちろん、販売する人の費用や地代などが含まれているのと同じです。システム開発は、専門スキルを持った技術者の労働集約型産業なのです。
値引きとは、こうして作られた料金とコストのバランスを崩すということ、また、片方のお客さんに値引いて、他のお客さんは値引かないという一種の「裏切り」でもあります。
値引きにより料金とコストのバランスが崩れるとどうなるか。真っ先に影響を出るのがシステムサポートの質が下がることだと思われます。
値引きしたうえに、営業マンを減らすと、システム会社の経営は、ますます悪循環に陥ってしまうため、販売価格が下がると営業マンは酷使こそされ、減らされることはありません。
一方で、サポートはシステム会社にとっては一種のコストであり、それ自体が利益を生むことはほとんどないため、残念ながら真っ先に削られることが多いです。
そのため、割引や価格低下により、直接的に利益を生まないサポート部門は、質、量ともに充実しにくくなります。
また、収支のバランスが崩れ続けるとシステムメーカー自体が存続できなくなることも長期的にはあり得ます。これは、システムを利用しているユーザーにとっても問題となります。
また、値引きは一種の「裏切り」であると書きました。これは、顧客Aには50万円で売ったのに、顧客Bには40万円で売るという「顧客によって差を付ける」という意味での裏切りを意味します。
顧客Aには、
「当社は値引きは行っていません。」と言っておいて、
顧客Bには、
「ご予算が合わないなら、上司にかけあってみます!」
というようなことですね。
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顧客Aは、この会社のことを不誠実だと思わないでしょうか?
顧客Bは、自分はラッキーで得したように思うかもしれませんが、もしかしたら、35万円ぐらいになったのでは?と思うかもしれません。そうすると元々の価格って何なんだ?となってしまいます。
これは、顧客A、Bともに同じサービス・商品が提供されるからこそ感じる違和感だと思います。先のパンでも割引はするかもしれませんが、「閉店間際なので20%OFF」などの「合理的な理由」と、その場で買う限りは「どの顧客も共通の価格」で買えるという違いがあります。システムも値引きをするなら、全顧客共通で行わなけば、誰かは裏切られていることになります。
値引きする会社からシステムを買う、あるいは必要以上に値引きを迫るということは、自分は裏切られても構わない―すなわち、絶対額で得するなら、相対的に損してもいい=10万円値引いてくれるなら、他の顧客には15万円値引いていてもいい―
かつ、
値引きによって会社の収支バランスが崩れ、自分が受けるサービスに悪影響が出てもよい、と判断したとも言えます。
値引きとは、もしかしたら不誠実な行為かもしれません。
値引きによって、もしかしたらお客側も長期的には損するかもしれません。
値引きって、意外に奥が深いですね。
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関連記事: システムの価格と価値
キーワード: 病院予約システム、医院予約システム、診療予約システム
2012年7月9日月曜日
病院予約システムと価格|価格と価値
システムの価格設定というのは、実に難しいものがあります。
専門職である開発の人件費は、一般的な人件費よりも高く、また、販売やサポートの人件費も必要です。
それらを支えられるだけの収入がないと、「売れたけど儲からない→サポートが継続できない。」というユーザーとメーカー双方にとって最悪の状況すら想定されるため余裕のかる価格設定をせざるを得ません。
毎月〇本売れると「確定」していればいいのですが、ビジネスですので、よい月もあれば悪い月もあります。そのためシステムの価格は、開発にいくらかかったかのコストだけでなく、「会社の抱えるコスト」をベースに算出するのが一般的です。
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一方で、ユーザーから見た場合の価格は、そのシステムが果たしてくれる「価値」に他なりません。
そのシステムが、毎月20万円分の仕事をしてくれると評価した場合、合理的には、それより安ければ買い、高ければ見送りとなります。よって、使えないシステムは安くても0円の価値しかないということです。
使えるものは、金額にしてどのぐらいの価値があるか考えていただければ価格が高いかどうかは判断できるはずです。
使えるシステム(貴院の運用に乗るシステム)で、毎月20万円分の仕事をしてくれると評価したのなら、毎月1万円であろうが、2万円であろうが、3万円であろうが「かなり安い」買い物と言えるのではないでしょうか。
もしもそのシステムが自社の運用に乗らず、使えないなら、毎月1,000円でも「高い」買い物になってしまいます。システムは事前に実際に試せないと、価値が計れないということだと思います。
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関連記事: 診療予約システム フリーソフト
キーワード: 病院予約システム、安い、無料、価格、医療機関,予約ソフト
2012年7月6日金曜日
病院予約システムと着信ポップアップシステム(CTI)
完全予約制の病院・クリニックの場合、電話での予約受付業務は、患者さまがはじめてコンタクトする入口となります。
患者さまから見ると、病院の第一印象を決める材料となるだけでなく、継続して通院する方には、予約の電話をする度に、いい印象も、時には悪い印象も抱くことになります。
また、病院側から見ると、来院患者様の受付、会計などのオペレーションを行いながら、合間に予約電話が入るため、いかに短い時間で、間違いなく予約を取得できるかが、スタッフの経験や能力によって左右される部分でもあります。
病院予約システムの中には、「着信ポップアップシステム(CTI=Computer Telephony Integration)」を利用可能なものがあり、完全予約制のクリニックでの利用が進んでいます。
これは、いわゆるコールセンターのオペレーターが利用するのと同じ仕組みで、システムに登録されている顧客(患者)からの電話があった場合には、着信と同時に、顧客情報を呼び出して自動的に表示させる仕組みのことです。
着信ポップアップシステムを利用することにより、通常必要となる「カルテ番号」「なまえ」などでの患者検索が不要となり、電話予約受付のスピードや正確さが格段に上がります。
また、システムが同時に表示する「予約履歴」などから、「昨日来た●●さんだ、どうしたのかな?」「土曜に予約のある〇〇さんだ。予約の変更かな?」などの推測、判断等ができるため、よりレベルの高い受付対応が誰でもできるようになります。
受付スタッフの退職、入れ替わりなどで、まだ患者の名前を知らない新しいスタッフでも、患者を間違えず、その場で履歴を確認しながら対応できるのでスムーズに業務に入ってもらえる点も見逃せません。
今は、着信ポップアップ機能に家族検索(小児科などで威力を発揮)など、より便利な機能が付いたものを実装しているシステムがあります。
□ 病院予約システム「診療予約2013」
もし予約制をとっている場合は、試してみてください。
キーワード: 病院予約システム、CTI、電話受付
2012年7月4日水曜日
病院予約システムのフリーソフト
病院予約システムの中には、フリーソフトがいくつか存在します。
フリーソフトはその名のとおり無償で利用でき、実際に運用に乗るのであればこれ以上良いことはありません。
一方で、完全無料であるということは、ほとんどサポートを受けることができないということでもあります。また、機能・性能の追加・向上も期待できません。
これは無料であるからには仕方のないことだと思います。
こういった無料の予約受付システムについては、開業医の皆様のご要望も多かったのでしょうか、一時は提供されていたようですが、最近は新しく登場していないようです。
これには以下の理由があると思われます。
1. 急速に変化するIT環境
インストール型のソフトは新しいOSに対応しない限り使えなくなっていきます。フリーソフトは、OSの変化にコスト的に対応できないことが多く、徐々に廃れていきます。
また、患者側のモバイル端末の変化はさらに急速です。
携帯電話はメーカーや年代によってかなり仕様が違うため、同じシステムでも、うまく表示されない端末があったりします。それに合わせて、システムメーカーも対応開発を行う必要があります。また、スマートフォンの登場により、さらに新しい技術と開発コストが必要となってきています。
フリーでは、とても対応しきれないレベルといってもいいと思います。
2. 病院予約システムの適正価格化
一方で、開発側の技術やノウハウの集積、あるいは競争の激化によって、診療予約システム自体の価格は下がってきています。
まだ、50万円程度の初期費用と、数万円のランニングコストがかかるものが主流ですが、初期費用無料、月額1万円から利用できる、いわゆるSaaS型(Software as a Service)の病院予約システムも登場しました。
クリニックが手ごろな価格で利用できるシステムが増えてきたため、フリーソフトはその役割を終えたとも言えます。
3. フリーソフトでは自分の病院・クリニックに必要な機能を満たせていない
言わずもがなですね。
予約受付の運用方法は、当然、病院・クリニックによって差があります。有償のソフトは、それに対応できるように企画・開発されている、というよりもそうしないと企業として生き残れないので、必然的に多様な運用にたえるように設計されます。
フリーソフトの開発者にその必要はありません。それは、たくさん利用されても、少なくても何も変わらないからです。利用できる人だけが、利用してくれれば基本的にはそれでいいのです。
以上、無料の病院予約システムは確かに存在しますが、実際に現場で利用するには、長期的な目でよく検討することが必要だと思います。
キーワード: 病院予約システム,フリーソフト,フリー,無料,ソフト,安い,医療機関
2012年6月29日金曜日
病院予約システムを選ぶ基準
病院予約システムは、病院経営にとって、大きな役割を担うようになってきました。
これは携帯電話やスマホの普及により、様々なものがオンラインで予約、申込み、購入できるようになった結果、多くの患者さまが「いつでも、どこでも」病院の予約を取りたいと考えるようになったからでしょう。
また、病院側にも予約、受付業務の効率化、病院内での待ち時間短縮、医療サービスの差別化などの課題を解決する必要性が高まってきたことも考えられます。
病院予約システムにもたくさんありますが、そもそも病院の予約には下記の3つのパターンがあります。
A. 順番待ち
B. 日時予約
C. 順番待ちと日時予約の併用
病院予約システムの中には、順番待ち、日時予約のどちらかに特化したものが多いです。
一部、併用できるシステムは、「通常は順番待ちだが、予防接種や健診は日時予約でまとめて受付したい」というニーズを満たすもので、汎用性が高いといえます。
病院予約システムの選定基準としては、下記のようなものが考えられます。
1.患者さまが使いやすいシステム
2.病院側の操作や設定がわかりやすい、簡単
3.できれば初期費用がかからない、レンタルソフト
1.患者さまが使いやすいシステム
当たり前のことなので、つい見逃しがちです。普通は病院側の画面しか見ないので、どうしてもそちらの使い勝手に目を向けてしまいがちです。
患者さまが使いにくい、ちょっとした不便を感じるシステムは、積極的に使ってもらえなくなります。それでは意味がありません。
2.病院側の操作や設定がわかりやすい、簡単
たくさんの患者さまが利用されると、病院側での操作や設定が不便に感じられることがあります。
処理が遅い、些細な操作が二度手間になるなど、細かいところに配慮のないシステムは、使うにつれてイライラするはずです。
3.できれば初期費用のかからない、レンタルソフト
電子カルテやレセコンのようなシステムと違い、病院予約システムは、シンプルなつくりになっています。
そのため、普通に使う分には、システムサポートなどをあまり意識する必要はありません。
(頻繁にサポートしてもらう必要があるシステムは止めたほうがいい)
システムによりますが、初期設定も簡単にできるはずですので、そこに高い金額を払う必要はないと思います。
(注) ただし、10~50万円ぐらいかかるものもまだ多いです。
初期費用が高いと、サンクコスト【sunk cost】に縛られて、「これだけ費用をかけたんだから、とりあえず使い続けるか・・・」となってしまうため、本来するべき判断を先送りにすることになってしまいます。
下記のような、初期費用無料のレンタル型のシステムで、ご自身の病院で使えるようであれば、十分だと思います。
意外に初期費用が無料で、いますぐ使えるシステムがないので病院予約システムをはじめて使う方は、試してみてください。
キーワード: 病院予約システム
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